花びら餅はお正月のお菓子

鶴屋吉信で見かけた「花びら餅」
うっすらとした赤味が白い中に透けて見えてきれいだったので購入。
牛蒡が面白い。最初は牛蒡とは感じないけども、噛んでいるうちに牛蒡の香りがしてくる。白味噌餡も邪魔になる2,3歩手前くらいの主張で塩気も感じられて美味しかった。

鶴屋吉信 花びら餅 包装
鶴屋吉信 花びら餅


価格は3個入りで1620円。2日の夕方に購入して5日までに、と言われる。

白の外郎(ういろう)や求肥(ぎゅうひ)に味噌あんや紅あん、牛蒡を入れて包んだもの。

この花びら餅は、平安時代から宮中で行われていた儀式でのならわしから広まった和菓子。
「元日節会(がんじつのせちえ/がんにちのせちえ)」で行われていた歯の根を固め長寿を願った「歯固(はがため)」という儀式で鏡餅、大根、押鮎(おしあゆ)、橘、猪肉、鹿肉などを食べるならわしがあり、これらの品が「菱葩(ひしはなびら)」という餅になり、そこからお正月に欠かせない菓子となったもの。
明治時代には茶道裏千家の年始めの茶時である初釜のお菓子としても親しまれている。


牛蒡は土の中にしっかり根を張り「家の基礎がしっかりしている」ことや「長寿」を願う意味が込められた、おせちのお煮しめなどにも使われている縁起のいい根菜で、歯固で用いられた鮎を塩漬けにして重石で押した押鮎を模したもの。鮎は一年で成長する縁起の良い魚とされる。餅は神聖な力が宿るものと考えられていたそう。



  • 元日節会
    奈良時代初期行われていた朝廷での重要な儀式の一つ。応仁の乱の頃、中断があったものの明治維新まで継続されていた。戦後は日本国憲法第7条の定める国事行為の一つである新年祝賀の儀となる。