地域限定の小説や映画やドラマ、アニメなんかができるかも

先日の記事に引き続き、電子書籍の案について書いておこうかと思います。
yu-ru.hatenablog.com

上記の記事で、電子書籍サービスの利用促進として位置情報を利用し、サービス利用の制御をすることで、こんなことやあんなことができるのでは?といったことを書き連ねました。
今回はその位置情報での利用についてのもう一案です。

位置で電子書籍を読めるかどうかが決まり、さらに今度は利用者による課金も必要ということができれば、この記事のタイトル通り、地域限定の小説や映画、ドラマ、アニメなどの映像作品の展開も可能になるのでは、ということです。
これができれば、新しい体験型サービスができると思います。

殺人事件が起き、犯人がどこかの温泉地に逃亡し、崖っぷちで逮捕、といった2時間ドラマ風の小説を書いたとします。その小説は導入部分はどこでも読めますが、読み進めるためには逃亡先の温泉や断崖絶壁を訪れて、小説の舞台として設定した場所と読み手の端末の位置情報を一致させないといけないわけです。
もちろん2時間ドラマのような展開にする必要はなく、うまい具合に、ある地域の土地を利用すれば良いと思います。また、電車の時刻表を利用したミステリーなどであれば、電車に乗り継ぎながら小説を楽しみ、さらに、その土地その土地の名物なども楽しめるかと思います。

現在、観光客を増やしたい、という自治体は多いかと思います。そうした自治体出身の作家がいれば、その方に自治体の名所や地元でしか知られていない場所などを舞台とした小説を書いていただき、それを目的に観光客にお越しいただく、ということも可能になるかもしれません。
要潤さんのうどん県やHYDEさんの和歌山県観光大使など、出身地のPRに協力されていらっしゃいますが、それらのようなことも可能ではないでしょうか。

さらには、ふるさと納税泉佐野市のように知恵を出すことを諦めたような自治体でも作家の協力を得て、自治体が関連する小説を書いていただき、ふるさと納税で選んでいただいた方のみが、その小説に関連する場所で読めるように、といったことができれば新しい返礼品になるのではないでしょうか。
その作品を読む納税者はその自治体を訪れることになります。そうなれば地元でお金を使ってくれることにもつながり地域が潤うでしょう。これなら地元にあるものを活かしているのですから総務省にも怒られないように思います。

そして、小説だけでなく、映像作品でもできると思います。
聖地巡礼といった映画やアニメなどの舞台を訪れて楽しむ、というものがありますが、映画やアニメのスピンアウトが聖地巡礼を行うことで見られる、という使い方もできるでしょう。
そうすれば、作品は好きでも聖地巡礼にまでは興味がなかった層でも、派生作品が見られるのであれば、足を運んでいただけるかもしれません。

また、そうした映像や先に書いた小説に、一部AR(Augmented Reality=拡張現実)やMR(Mixed Reality=複合現実)を混ぜればさらに楽しみが増すかもしれません。

他には、シンカリオンという新幹線がロボットになるアニメがありますが、テレビでは放送しない話を新幹線に乗ることで見られるようにする、ということも考えられるかと思います。閑散期があるのかわかりませんが、あればそうした時期に利用できそうに思います。

音楽と絡めることで、ある場所でのことを歌った曲を作ってその場所でのみ見られるMV(ミュージックビデオ)や 脱出ゲームと絡めたり、あるいは、何かで金メダルやノーベル賞を取ったりして話題になった人の生い立ちを追いかけたり、はたまた、インバウンド向けに日本の小説の映像化をしてみたり、色々活用できそうに思います。
いずれにせよ、小説や映像の需要喚起にもつながるように思います。
小説なら、これで様子を見て見込みがありそうなら、後から紙の書籍として出版してみる、ということもできるのかもしれません。
ただ、いずれにせよ利益を出せるのかは知りませんけど。