ローソンの朝食用冷凍食品の結果はどうなるのでしょうか

日経MJの記事に、ぶつかり合ってて面白く感じたものがあったので残しておこうかと思います。
そのぶつかり合っている記事というのは下記の2つです。

  • おはよう、ローソンの冷食、パンケーキなど朝食メニュー投入、働く女性、夜間に誘客。
  • 自由に使えるお金、月いくら?、「1万円未満」2割、最多、ビッグローブ調査、若者層厳しく食費が負担に.


ローソンの記事は、働く女性をターゲットに朝食時に温めるだけで食べられる朝食用の冷凍食品を販売、パンケーキ(340円)、フレンチトースト(320円)など。さらに、それらにトッピングして楽しめるように、こちらも冷凍フルーツ(198円)、ホイップクリーム(214円)なども併せて販売する、というものです。
ビッグローブ調査の記事はタイトル通り、使えるお金が少なく、食費の負担が大きい、というものです。

記事によると、ローソンがこうしたことを行う理由は、夜はコンビニよりもスーパーを利用する人が多く、朝食もスーパーで購入する人が多い、と見ているから、とのこと。また、すでに販売している冷凍食品は共働き世代が手軽に食べられるものを求めているようで、売上が増加している、といったことから、夜でもコンビニ内の冷凍食品を充実させて、スーパーに流れる顧客を取り込もうという考えだそうです。

さて、ビッグローブの調査結果の記事は、自由に使えるお金のことで食費ではありませんが、その額2万円未満という割合が約38%。また、負担に感じている費目のトップが食費で約34%。特に20代では食費がトップで39%だそうです。
他の負担に感じている費目は、家賃や住宅ローン約33%、各種税金約32%、奨学金の返済が約16%といったものもあるそうです。 また、自由に使えるお金がない、という人は若年層に多く、20代、30代、それぞれ約11%、とのことです。 記事は結果にのみ言及されているだけで、何らかの結論めいたものは見受けられませんが、記事からは、お金に余裕がない、ということが言いたいように感じました。

これらの記事から、ローソンの思惑通りにいくのだろうか、と感じました。
そもそもローソンが思い描く働く女性とはどのような人なのか気になります。
スーパーで朝食を買うとしても、朝食を買うためにスーパーに行っているのでしょうか。
朝食を買うのはついでだとしたら、夜、スーパーに行く人をコンビニに呼び込めるのでしょうか。
さらに、朝食として購入しているものは何なのでしょうか?
働く女性は、朝からパンケーキにフルーツやホイップクリームを乗せたものを食べているものなのでしょうか。
働く女性といっても子供がいたら、朝からパンケーキはなかなか無いように思います。子供のことを考えて野菜なども用意して栄養のバランスを考えたものになりそうですし、自分だけパンケーキということもないように思います。
また、農林水産省食育白書によると、こどもの朝食の欠食率は増加傾向にあるそうです。子供が食べないのに、自分だけ食べるものでしょうか。
こうしたことから、パンケーキを朝から食べそうな働く女性は若い女性になるのかなと思います。さらに、スーパーで買物をすることから一人暮らしの割合も高そうです。

さて、ここで一検索した所、東京でひとり暮らしをする20代〜30代の方の食費に関する調査結果がありました。詳細が不明なのでどれほど信用できるものかはわかりませんが。
これによると、1日あたりの食費は870円になるそうです。

ビックローブの調査結果や上記の調査結果を見ると、朝食に500円もかけるものかな、と思えます。

ただ、食育白書によると、20代〜30代で朝食を取らない人が約27%いて、前年度より約3.4ポイント増加しているそうです。と、すると、この約27%の人を狙っても面白いかもしれません。
朝食は取らなくても夜は食べるでしょう。そういう方が、夜、コンビニを利用した際に、朝食用冷凍食品コーナーを見て、温めるだけで朝食が取れるのなら、ということで買ってくれるかもしれません。

ローソンの取り組みは果たしてどうなるのでしょうか。