D2Cが何となく理解できた気がします、本は微妙でしたが・・・

『D2C 「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略』という本を読んで感じたことを残しておこうかと思います。

D2C 「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略
タイトル通り、「D2C」について書かれた本です。
本の内容ですが、私の認識では、D2C企業はストーリー性を持たせた世界観のあるブランディングを行い、顧客と直接つながり、その顧客から得たデータを利用することで顧客体験の向上・改善に力を入れながら成長していく企業、と言うことだと思います。
こうしたことを読んで感じたことは、D2Cとは小さな存在の企業が、現在のプラットフォーマーや大企業の中での成功を考えた時、自ずと現れ、生き残った形、です。

私が、D2Cを自ずと現れ、生き残った形、と考えたのは次のように考えたからです。

小さい企業という存在はいつの時代も大きくなるのは難しいでしょうけど、今のように一部の大企業の影響力が大きいとより厳しいように思います。
商品やサービスはすぐにコモディティ化してしまいます。そもそも商品やサービスそのもので耳目を集めること自体とても難しいことでしょう。
その中で生活者に価値を認めてもらうとなるとブランディングが重要になってくると考えます。

自分たちを知ってもらうための手段としてTVCMなどマスで大規模に行うことは資金的にも難しいかもしれません。資金があったとして、いきなり世の中に知らしめても、突然、知らない企業が推すものに向けられる関心は乏しく、記憶にも残りにくいでしょう。そうなればお金ばかりがかかって無駄になります。
そうなると、ネットやSNSの利用を中心に、ターゲットを絞って訴求して利用につなげることが現実的に思えます。

その際、自分たちの商品やサービスそのもののみに魅力を感じてもらおうとしても、余程の特徴がなければ、物に溢れた世の中ではなかなか関心を惹けないと思います。そこを自分たちの考え、主義といったものも含めて伝え、魅力を感じてもらったり、共感してもらったりすることで、生活者の利用にまでつながるのではと思います。

顧客との接点ができれば、自分たちの商品やサービスをブラッシュアップするためにも、顧客の声を聞くでしょう。その姿勢や無駄なくビジネスを軌道に乗せようと思うと、今の時代、データの利用もなされるでしょう。
データ分析結果を顧客に満足していただける改善につなげ、その結果、物事がうまく回転していく。

この本ではD2Cの特徴に、ストーリー性を伴う世界観が感じられるブランディングやデータ活用を挙げています。
本の中では、D2C以外の企業のブランディングは、ビジュアルアイデンティティをベースにブランディングしていくことが一般的、とあります。確かにそうした企業もあるでしょうけども、今どき、ブランディングをそういうものと考えている企業は多くないと思います。

D2Cとの違い

この本が言うD2CのブランディングはD2Cに限ったことではないと感じます。また、顧客に直接販売といっても、これも珍しいことでもないように感じます。 にも関わらず、ここに来てD2Cと呼ばれたりするのは、こうした業態での成功の程度が以前より上がったからなのかな、と思います。
その成功の程度を上げることにデータ利用が大いに貢献しているのだと思います。
しっかりと分析をすることで顧客の期待を裏切らず、ブランドイメージに合った価値を提供し続け、変化の激しい現在においても自分たちのポジションを維持し続ける。
こうしたサイクルがうまく回って生き残り、様になった形がD2Cなのかな、と。

データ利用の貢献が鍵のように書いたばかりですが、それ以上に顧客にとってのプラスが何なのか、それを考えられることがより重要なのでしょう。
そうであれば、業態はどうあれ肝心なところに業態はそれほど関係がなく、D2Cの成功をその業態にとらわれて理解し、取り入れようとすると失敗するように感じました。

読み方がおかしいかもしれませんが、良い気付きがあったと思います。