マーケティング検定2級を取りました

先日、マーケティング検定2級という資格を取ってみました。そこで、試験のことや自分が取った理由などを書こうと思います。

まずは試験のための勉強や試験のこと。
勉強は公益社団法人日本マーケティング協会が発行している「マーケティング検定2級試験公式問題集&解説 上下巻」を読めば足ります。
試験の全問題がこの本で足りるかまでは覚えていませんが、十分合格できると思います。
私は、この本を2周読んで、1周流し読みをしました。
ちなみに、上記の本以外にも「コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント基本編 第3版」なども参考図書として挙げられています。私は「コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 第12版」は読んだことがありますが、基本編は未読です。だから参考図書のことはよくわかりませんが、情報量が参考図書の方が多いと思います。試験対策なら協会発行の本を読んだ方が効率的ではないかと思います。試験のために作られている本でしょうし。

もし、マーケティングに馴染みがなく頭に入ってこない、というなら、お金次第ですが、協会発行の本を1周読んだ後に受験してみれば良いと思います。それで合格できれば良いですし、不合格でも本のどういうところをしっかり読み込めば良いのかが、なんとなくでもわかって勉強しやすくなるのではと思います。

試験問題の形式は協会発行の本にあるものが大半ですが、そうではないものもありました。私は考えもしてなかったので戸惑いました。
また、形式の違いもさることながら、個人的には試験も本も文章が読みにくいと感じています。それだけに、異なる形式には混乱させられました。
本を読むといい理由はこの文章の読みにくさに慣れるという点でもいいと思います。


この資格に興味を持つ人が気にしてそうなこととして、上記以外では、役に立つのか?取る意味があるのか?といったことかなと思います。その点について私見ですが書いてみようと思います。
私はこの資格を取っても役に立ったり、何か意味がある、とは思いません。

就職や転職でこの資格があっても恐らく評価されないでしょう。公益社団法人日本マーケティング協会のサイトにこの資格を採用している企業の事例があります。そこでも新卒採用時にマーケティングの知識量は考慮しないとしている企業がいくつかあります。
転職時なら、知識量よりも実績や経験が重視されるでしょう。ですから、役に立つ資格とはなりえないでしょう。それに、転職サイトなどでは資格を自分の経歴に記載できるようになっています。そこでは資格をプルダウンで選んで記載するところがありますが、そういうサイトにこの資格が設定されているところはほとんどないと思います。人材ビジネス業の人たちが設定しない資格、ということはつまり多くの企業が求めていない、重視していない資格ということを表していると思います。

そもそも公益社団法人日本マーケティング協会はこの資格でチャリンチャリンと安定してお金が入ってくるようにしたい、ということが一番の目的なのでは、と個人的には考えています。
既述の事例は企業の社員教育に使われているものばかりです。狙ってやっているのか、偶然なのかわかりませんが、事例のような使われ方を意図しているのなら、商売として賢いやり方だなと思います。
今、リスキリングなどと個人が学ぶことが注目されていると思います。ですから「学ぶ」ということを考えている人が多いのかもしれません。しかしそこで注目されている学びにマーケティングは入ってないでしょう。その中で受験者を増やすのは大変です。人が学ぶための時間や気力は有限でそれら可処分時間の取り合いは激しいものになるでしょう。ですが、会社からの指示や具体的に給料が上がる、ということがあれば限られた可処分時間をこの資格に割り当ててもらいやすいのではと考えます。協会にしてみれば、どこからお金が支払われようが関係ありませんから。
本を読めば合格できる程度の試験というのもこういったことが関係しているのかもしれません。仕事の合間に勉強しようという気になってもらわないといけませんから。難しそうなら、リストラにあったりしても、その時、本当に役立つ資格を勉強した方がいいとなるでしょうから。

それに知名度のある企業の社員に有資格者が増えれば、その企業の知名度からくる優秀さといったイメージでマーケティング検定のイメージを引っ張り上げてもらえるでしょう。つまり箔が付きやすいと考えられます。さらに、1級がありそれは2級取得が条件になっているようで、こういう仕組みもイメージ向上に貢献するでしょう。

また、マーケティングは英語などと違って、できる・できない、わかっている・わかっていない、の判断が難しいです。わかっていなくてもわかっている振りができます。それっぽいこともできます。もちろん本人はわかっていると思っているでしょうし、それっぽいことをしているなんて意識はないでしょう。周りの人も評価できるかといえば、そうでもないでしょう。その上、効果検証も難しいです。きちっとできる人は多くないのではないでしょうか。見たいものを見たいように見るのが人の性質ですし。
偉そうにこのような考えの私もただのそれっぽい人であり、だからこそ書類選考にも落ちるのでしょうね。


さて、受験に役立ちそうなことはここまで。
次は私の受験理由。
簡単に言えば、記念や負け惜しみ、みたいな感じです。
私は2,3日に1社書類選考に落ちているわけです。つまりは相手にされていないわけです。
そう思うと、なんというか虚しいというか、やってきたことはまったく意味がなかったと感じるわけです。そのような時に、以前、マーケティングの資格があり、取ってみたら良いのにと言われたことをふと思い出し、取ってみたということです。
こういう資格を取れれば、とりあえず今までの成果のような物の代わりにでもなるかな、ということです。
あとは、相手にされないながらも、何もできないわけではないと思いこむための気休め、ということです。

もう一つ、理由がありまして、それはいつでも受験できるということです。
資格を検索した時に「マーケティング・ビジネス実務検定」というものも出てきました。恐らくどちらも似たような資格だと思っています。だからこちらを受験しても良かったのですが、私はマーケティング検定を選びました。マーケティング検定は会場次第ですが、いつでも受けられるということでした。だからマーケティング検定を選びました。
なお、試験会場は色々な資格試験などをする場所もあると思うので、試験中に他の人の出入りがあるのかもしれません。そうだとすると集中しにくい状況があるのかもしれませんので、そういうことも想定しておいた方が良いのかもしれません。
私の時は、他の受験者はいませんでした。身分証明書などが必要だったので試験前の手続きでバタバタするのは嫌だったので、予約した時間より15分、20分くらい早めに会場に行きました。そうすると、すぐ受けられるよ、とのことで予約時間より前に開始していただきました。受験者が多いと入れ替えが多いのかもしれません。

今の時点で、この資格自体は役に立つことは少ないでしょうけど、マーケティングの知識は色々役立つと思います。時間とお金に余裕があれば受けてもよいのかと思います。